今回、卒業修了制作展「Vantan Student Final 2013」で出展したいと思っているのは、

3DCGで表現した背景デザイン『狭い水路（仮題）』という作品です。

僕は、背景を描くのが好きなので、

これまでに制作した作品も"背景もの"が多いのですが、

中でも建築物などの硬い質感のものを描く際は、特に強いこだわりを持っています。

『狭い水路（仮題）』は、

イタリア ヴェネチアを連想させるようなゴシック調の建築物や水辺を、3DCG（以下3D）で表現しているのですが、

この作品でも、建物や水の質感を高めることに一番時間を費やしています。

具体的には、2D で描いた背景画を 3D で起こし、

そこで"スペキュラー"という技法を使うことで質感を高めています。

スペキュラーは、3D のレンダリングで扱われる基本要素で、

これにより物体に光を当てた時の質感を大きく変化させることが可能になります。

例えば、同じ光が当たっていても、

「鉄」「石」「真鍮（しんちゅう）」・・・それぞれの物体によって

光の反射率が異なりますが、

今回の作品では、その物体ごとの光の反射を最大限にまでこだわって

仕上げたいと思っています。

作品を見て頂く際は、是非、物体一つ一つの質感を感じて欲しいです。

※未完成のためぼかしています。