Special Contents

株式会社ヒューマンフォーラム 代表取締役社長 岩﨑 仁志氏


SPINNSとの出会いは20歳のときのアルバイト-
香川県高松市のSPINNSへアルバイトとして20歳のときに入社しました。その1年後、京都の本社勤務になり、店長やバイヤー、「GALLERIE(ギャレリー)」の事業立ち上げなど、様々な経験を積みました。途中、古着の仕入れ会社のアメリカ、ロスアンゼルスでの立ち上げなども2年くらいやっていました。その後帰国し、2014年に現在の会長、出路より引き継いで社長へ就任しました。

SPINNS×バンタンの産学プロジェクトが始動-
バンタンとの関わりは、良くお付き合いさせてもらっているスタイリストの方がバンタンの卒業生で、講師活動もされていて、その方と仕事をする中で時々バンタンの学生さんにもお手伝いいただくこともあり、バンタンとのコラボの話が出たんです。具体的なイメージはありませんでしたが「何かやってみよう!」ということで産学プロジェクトの一環とし1年間特別講師をさせていただくことになりました。講義には、40歳の僕よりも学生さんと感性が近いかと思いSPINNSのバイヤーで26歳の若手スタッフも交えたりして、企業理念などの話とともに、商品としての観点でなく個人的に興味のあるもの・好きなものを掘り下げるといった内容で実施しました。その中で、今回のスニーカーコラボの話が出てきました。企画段階から学生さんたち自身で意見を出し合ってもらい進めてきたので、発売も非常に楽しみです。

IMG_0775_390.jpg-良い意味で「遊びがあって自由」なバンタン-
バンタンは良い意味で「遊びがある、自由」ですね。カドカワグループとなり、時代の先駆者ともいえるドワンゴとファッションを組み合わせるというのも面白い視点です。ファッションに加えて、オタクや二次元、時代の次にくるものを内包していると思います。洋服には、少しアナログな部分があるので、そこと二次元のものとを合わせるのは新鮮です。バンタンのコーポレートメッセージの「つくるチカラと、こわすチカラ」に関しても「壊す」という視点を持ってくるのは発想として面白いと思います。

学生さんも「遊びがある、自由な人たち」という印象です。例えば、会議で僕らが「欲しいもの」について話すと「商品」という起点で考えますが、彼女たちからは「彼氏が欲しい」という声があがります。そして話していくうちに「欲しいものは『彼氏』ではなく『愛』だ」といった風に自由に話すことで、新しい切り口の商品化につながることも大いにあります。変に縛られていない子が多く「野生」を感じますね。僕達の会社で掲げているキーワードの中でひとつに「原人」というものがあります。組織の外でも生きていく力を持てるか、ということです。組織の中にいれば「モチベーションがあがらない」など甘んじた発言が出ますが、もし飲まず食わずの状態だったときも同じことを言うのでしょうか。サバイバルな状況にあればモチベーション関係なく「やらなきゃ生きられない」状態になりますよね。そうした力強さも必要という考えなのですが、バンタンの学生さんはひとり一人がそうした要素を持っている印象があります。

以前うちの店舗見学の際「店内で記念撮影してもいいですか?」と聞いてくれた学生さんがいました。勇気が必要だったと思います。大人ばかりの中で萎縮せず、自分の想いを声に出すことはそう簡単なことではない。僕は嬉しかったです。最近特にこうしたことを意識しているのが、うちの会長はめちゃめちゃ恐いんですよ。(笑)ずっとトップダウンの会社でそれが良かった時代もありますが、今はひとり一人の声が大事な時代です。若く未熟な社員の声を拾い上げ、具現化していくことが組織には必要です。最近は以前に比べて一人ひとりが声を発しやすい環境になりつつありますが、だからこそこのときバンタンの学生さんの発言に感動しました。彼らと話すことは僕自身も良い刺激を受けます。

「変容」という言葉を使い出したのは7年ほど前、PEP(パーソナル・エンパワーメント・プログラム)という個々のエンパワーメントを引き出すことを目的としたプログラムがきっかけです。モチベーションは外的要因が多く、誰からも評価されない場合にも自分の中から意欲が沸々と湧いてくる、内側から出てくるものが大事という出路会長の考えからスタートしたもので、そこから派生してきました。元々自身と相手の成長を大切にする会社で、若い内からアルバイトでも海外へ行くこともあり、僕らとしては少しでも多くの経験を若いうちに積んで、視野を広げて自信をつけてほしいと考えています。創業時からの方針を継続し、年間の人材教育費はかなり投入していますね。(笑)

IMG_0794_390.jpg-サスティナブルな思想と、女の子のエンパワーメントを社会へ-
僕個人では「大量生産・大量消費」のビジネスモデルから抜け出したいと考えています。サスティナブルの思想を大事にしたいですね。洋服はもう作らなくても世の中に有り余っているので、作らなくても回るような仕組みとして、リフォーム業やクリーニング業も今後展開したいと思っています。

一方今後は商品でなく「体験」を販売することにも着目しています。在庫リスクもないですし。(笑)事業としてではないですが、僕らは「ヒューマンフォーラム村」というものを持っていて、ここでは全国から社員が集合し食育のようなことや、食べ物ができるまでのプロセスを見るという研修を実施しています。これを一つのパッケージ化し、社内向けだったものを社外向けに始めようとも思っています。今後、物を買うよりも体験することの方に価値を見出されるようになるのではと思っていて、例えばスーパーで芋を買う400円よりも、土に触れて芋掘りをして、食べるまでを一連でパッケージ化された4,000円の方が魅力的だと思う人も増えるでしょう。僕自身、自分の子供たちにはそうしたことを経験させたいと思います。僕たちのミッションはエンパワーメントをお客様へ販売することだと思っているので、販売する側と買う側の情熱を合致させるためにも「感情」と「経験」を軸に据えて、そういうものを今後事業化していけたらと思います。

僕が社長任期を終えるときには、自分よりも若い女性にバトンタッチしたいと実は考えています。女の子の方が比較的エンパワーメントがあるからです。男性ばかりの会議では効率や数字、商戦の話がメインですが、女の子が入ると「これ可愛い!」といった言葉が飛び交い、結局そういう発想のものしか売れないんです。先日社員面接で「水着の売り場を組むのは楽しい!」と目を輝かせて言う女性社員がいて、その水着を選定した女性バイヤーは水着の魅力について、彼女も目を輝かせて語るんです。やはり可愛いものが生まれれば、スタッフの目は輝きますし、そうしたスタッフは間違いなくお客様へそれを伝えます。僕は、こうした女の子のエンパワーメントをぜひ組織経営に活かしてほしいんです。組織は次第に固くなっていくものなので、時代を経営に反映するにもトップが変わることは必要ですし。上層部が固定化されると若い人材が育たない、僕はそういう考え方を壊していきたいですね、これからも。

Find us on Facebook

PAGE TOP