株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス Creative Director 塩川洋介氏インタビュー

50周年、おめでとうございます。
毎年数千人が卒業しているということは、数千人×50年=何十万人ということになりますよね。それだけの人数をクリエイティブ業界に送り出し続けているというのは率直にすごいことだと思います。今回はじめて50周年ということを知ったのですが、今はその素晴らしさを噛みしめているところです。

私がバンタンと出会ったのは、高校卒業後の進路を考え始めた頃でした。当時は、ゲームに関わらずエンターテインメントの世界に携われたらいいなぁと思っていて、中でも物語を考えたり脚本を書いたりすることに興味がありました。シナリオライターの学校を調べていく中で、バンタンは他の学校と比べてもダントツで “カッコよく” “オシャレ” な学校でした。
もちろんそれだけの理由で決めたわけではありませんが、結果的に、バンタンゲームアカデミーのシナリオライター科に通うようになりました。実際に入ってみると、“カッコいい”という以上に、“自由” という校風が好きでした。学校に柔軟性があるので、自主性を活かして好きな作品を好きなように制作できたんです。出る杭は打たれるということではなく、杭をどれだけ出していけるかを試せるような寛容な環境があったことは、卒業してクリエイティブな仕事をはじめてからも本当に良かったと実感しています。

それと私、実はそれ以外にもバンタンとは深い関わりがあるんです。お話したように、まず学生として通っていたことが一つ、卒業後バンタンのグループ会社でゲームの制作に携わっていたことが一つ、そして現在ではプロという立場から教育にも関わらせていただいているんです。そしてさらに、つい最近までは私の開発チームのインターンとして、バンタンゲームアカデミーの学生にお手伝いをしてもらっていました。こうやって言葉にしてみると改めて多くの繋がりを感じますし、なんだか馴染み深いですね。

講義のためにバンタンに戻ってきた時に驚いたのは、柔軟で自由なところは全く変わっていなかったということです。私が学生として通っていた頃から10年以上経っているし、人はどんどん入れ替わっているはずなのに、“自由” な文化は変わっていませんでした。そのおかげで最初からスッと入っていけた印象があります。“自由” はもはや、バンタンのDNAとして深く根付いているのだと思いました。

私は、クリエイティブディレクターというゲームの総監督のような立場でプロジェクトを立ち上げて、人を集めて、制作するというような仕事を続けていますが、個人的にはいつか、バンタンの学生のみなさんとゲームを創りたいと思っています。自分が年をとったからだと思いますが、若い人たちの発想やパッションを感じて刺激を受けるということはとても魅力的だと思います。逆に学生からすると「プロの現場を知る」ということに勝る学びは無いと思うので、今後もそういう場を継続的に提供できたらいいなぁと思います。
今後も宜しくお願いします。